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相続税の基本

相続税は、亡くなった方(被相続人)から財産を受け継いだ際にかかる税金です。 全ての相続に課税されるわけではなく、財産の総額が基礎控除額を超えた場合のみ課税対象となります。 国税庁の統計では、課税される相続は全体の約9〜10%程度です。

💡 ポイント:相続税が心配な場合は、まず「自分の財産総額が基礎控除額を超えるか」を確認することが先決です。 超えない場合は申告不要で、相続税はかかりません。

課税対象となる財産の範囲

相続税の対象となる財産(プラスの財産)と、差し引ける負債(マイナス)を正確に把握することが重要です。

区分内容
課税対象財産現金・預貯金、不動産(土地・建物)、有価証券(株・投資信託)、生命保険金(非課税枠超過分)、退職手当金(非課税枠超過分)、貴金属・美術品・車など
非課税財産墓地・仏壇・仏具、生命保険金の非課税枠(500万円×法定相続人数)、退職手当金の非課税枠(500万円×法定相続人数)
債務控除借入金・ローン残高、未払い税金・医療費、葬儀費用(一定範囲内)

基礎控除と主な控除制度

基礎控除(最重要)

相続税の基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。 財産の総額(プラスの財産−負債)がこの金額以下であれば、相続税はかかりません。

📌 基礎控除の計算例
  • 法定相続人が1人 → 3,000万円+600万円×1=3,600万円
  • 法定相続人が2人 → 3,000万円+600万円×2=4,200万円
  • 法定相続人が3人 → 3,000万円+600万円×3=4,800万円
  • 法定相続人が4人 → 3,000万円+600万円×4=5,400万円

配偶者控除

配偶者が相続した財産については、「1億6,000万円」または「法定相続分相当額」の多い方まで 相続税がかかりません。配偶者控除は非常に大きい控除ですが、 二次相続(配偶者が亡くなったときの相続)での税負担増加に注意が必要です。

生命保険金の非課税枠

死亡保険金は「500万円×法定相続人の数」まで非課税です。 例えば法定相続人が3人の場合、1,500万円まで相続税がかかりません。 終活における生命保険の見直しは節税効果も考慮して行いましょう。

節税の主な方法

相続税の節税は早めに・計画的に取り組むことが鉄則です。 以下に代表的な節税方法をまとめます。

方法内容注意点
生前贈与 年間110万円の基礎控除内で毎年贈与し、財産を減らす 2024年改正:相続前7年以内の贈与は原則加算。長期計画が重要
生命保険の活用 死亡保険金の非課税枠(500万円×相続人数)を活用する 受取人を明確に指定しておくことが必要
小規模宅地等の特例 自宅の土地評価額を最大80%減額できる制度 適用要件(同居・申告など)を事前に確認する必要あり
教育資金・結婚資金の一括贈与 孫への教育資金は1,500万円まで一括非課税贈与が可能 使途制限あり。制度の期限・条件を確認する
⚠️ 注意:相続税の節税策は税制改正の影響を受けます。 具体的な節税対策は必ず税理士に相談した上で実行してください。 当ページの情報は参考情報であり、個別の税務アドバイスではありません。

よくある質問

Q. 相続税の申告期限はいつですか?

相続税の申告・納税期限は被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内です。 期限を過ぎると延滞税・加算税が課される可能性があるため、早めの対応が重要です。

Q. 相続した不動産はすぐに売れますか?

相続した不動産は相続登記(名義変更)が必要です。 2024年4月から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に申請しないと過料が課されます。 詳しくは相続・お金のページをご覧ください。

相続税対策は早めに
専門家と一緒に

まずチェックリストで財産の現状を確認してから、
必要に応じて税理士にご相談ください。