書き始める前の準備
エンディングノートは「完璧に書かなければいけない」ものではありません。 書けるところから書き始め、少しずつ追記していくスタイルが最も続きやすいです。 まず以下を用意しましょう。
- ノート本体(市販品または無料テンプレートを印刷したもの)
- 手元に確認できる書類(通帳・保険証書・健康保険証など)
- ゆっくり落ち着いて書ける時間(30分〜1時間程度)
書く順番・優先順位
全部一度に書こうとすると挫折しやすいため、優先順位をつけて段階的に進めましょう。
| 優先度 | 項目 | 理由 |
|---|---|---|
| 🔴 最優先 | 基本情報・緊急連絡先 | 万が一の事故・急病時にすぐ必要になる |
| 🔴 最優先 | 財産・口座・保険情報 | 死後の手続きで最も必要とされる情報 |
| 🟡 重要 | 医療・介護の希望 | 判断能力低下前に記録しておく必要がある |
| 🟡 重要 | 葬儀・お墓の希望 | 家族が短時間で決断しなければならない内容 |
| 🟢 推奨 | 家族へのメッセージ | 伝えたい想い・感謝を書き残す |
| 🟢 推奨 | ペット・形見分けなど | 家族が困らないための付加情報 |
基本情報の書き方
最初に書く項目です。手元に書類がなくても書けるものが多く、書き始めのハードルが低い内容です。
- 氏名・ふりがな・生年月日(戸籍上の正確な氏名を記載)
- 現住所・本籍地
- 血液型・既往症・アレルギー(救急時に重要)
- かかりつけ医・病院名・担当医名・電話番号
- 緊急連絡先(最も連絡してほしい人の氏名・電話番号・続柄)
- 家族・親族の連絡先一覧
財産・口座情報の書き方
家族が相続手続きで最も必要とする情報です。 通帳・保険証書・権利書を手元に置いて記入しましょう。
- 銀行口座:金融機関名・支店名・口座番号・種別(普通/定期)を記載。残高は「概算」で可
- 生命保険:保険会社名・証券番号・保険金額・受取人・保険証書の保管場所
- 不動産:所在地・権利書の保管場所・住宅ローン残高(あれば)
- 有価証券・投資:証券会社名・口座番号
- 負債:借入先・残高・返済期限(借金がある場合は必ず記載)
- デジタル資産:仮想通貨・ポイント・電子マネーの概要
医療・介護の意思の書き方
判断能力が低下したときのために、今の意思を明確に書き残しましょう。 書くのが難しい項目ですが、家族が最も困る決断を事前に助けてくれます。
- 延命治療の希望:「回復の見込みがない場合の延命治療を望む/望まない」を明記
- 介護場所の希望:「自宅/施設/病院」の希望と理由
- 臓器提供の意思:提供する/しない/一部のみを選択
- 献体の意思:希望する場合は事前に大学病院への登録が必要
- 告知の希望:「がん等の告知を希望する/しない」
これらの内容は主治医・家族双方に伝え、できれば話し合いの場を持つことをおすすめします。
葬儀・供養の希望の書き方
葬儀は亡くなってから数日以内に行われます。 希望を書いておくことで家族の迷いと負担を大幅に軽減できます。
- 葬儀の形式:家族葬/一般葬/直葬/宗教不問など(葬儀の種類を参考に)
- 参列者の範囲:「会社関係は呼ばなくていい」「友人Aには連絡してほしい」など
- 戒名・法名の希望:不要/一般戒名/院号など
- お墓・供養の希望:現在のお墓/永代供養/樹木葬/散骨など(供養形式を参考に)
- 費用の目安と準備方法:「○○口座から支出してください」など
- 好きな花・音楽・読んでほしい言葉:自由葬を希望する場合は詳しく記載
家族へのメッセージの書き方
最後に、家族・大切な人へのメッセージを書きましょう。 うまく書こうとしなくて大丈夫です。正直な気持ちをそのまま書くことが最も伝わります。
- 配偶者へ:「長い間ありがとう。幸せな人生だった」
- 子どもへ:「あなたが生まれてきてくれたことが最大の幸せでした」
- 形見分け:「○○時計は長男に、○○は娘に渡してほしい」
- ペットのこと:「○○をよろしくお願いします。好きな食べ物は…」
記入例はエンディングノート記入例のページに 具体的な文章例を掲載していますので参考にしてください。
よくある質問
Q. 書いた内容を変更したい場合は?
エンディングノートは何度でも書き直せます。 変更する場合は該当箇所を二重線で消して書き直すか、 新しいページに「○年○月改訂」と日付を明記して書き直しましょう。 最新の日付のページが有効な内容とみなされます。
Q. 子どもや家族に書いていることを知らせるべきですか?
保管場所と「エンディングノートを書いている」という事実だけは 信頼できる家族に伝えておくことを強くおすすめします。 内容を細かく話す必要はありませんが、存在を知らせておかないと いざというときに見つけてもらえません。